日本株市場レポート 2026年3月26日 — 停戦暗礁・権利前夜

日本株市場レポート 2026年3月26日 — 停戦暗礁・権利前夜

本日の市場概況

2026年3月26日(木)の東京株式市場では、日経平均株価が前日比145.97円安(−0.27%)の53,603円65銭で引けた。前日3月25日の大幅続伸(+2.87%)の反動と、ホルムズ海峡をめぐる停戦交渉の難航が重なり、3日ぶりの反落となった。

東証プライムの売買代金は6兆6,956億円と高水準を維持したものの、値下がり銘柄(983銘柄)が値上がり(549銘柄)を大きく上回り、市場全体に利益確定売りが広がった。TOPIXも前日比8.19ポイント安(−0.22%)の3,642.80ポイントで引けた。

為替市場では、ドル円が東京市場で158.57〜159.20円のレンジで推移し、ニューヨーク市場終盤には159.47円付近まで上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)での「2026年内ゼロ利下げ」示唆が市場に定着しつつあり、円のネットショートポジションは2024年7月以来の水準まで積み上がっている。160円超えで政府・日銀による為替介入リスクが意識される水準だ。

WTI原油先物は87〜89ドル台で推移した。前週末には113ドル付近まで急騰していたことを考えると、停戦期待を受けた急落がひとまず落ち着き、新たな均衡点を探っている状況といえる。VIX恐怖指数は約21と年初来で53%超の上昇水準にあり、投資家のリスク警戒感は依然として高い。


主要ニュースと背景

最大の焦点はホルムズ海峡情勢の難航だ。米国がパキスタン経由でイランに提示した15項目の和平計画に対し、イラン側は「要求が過剰」として拒否し、5項目の逆提案を返してきた。停戦の実質的な期限として市場が意識している3月28日(土)まで残り2日と迫るなか、合意への道筋が見えにくくなっている。

2月28日の軍事衝突に端を発したホルムズ海峡封鎖はこれで4週目に入っており、日本は原油輸入の94%を中東に依存していることから、経済産業省は3月26日から国家備蓄原油の放出を開始した。現時点では254日分の備蓄で「直ちに影響なし」の立場だが、封鎖が長期化すれば供給逼迫が現実味を帯びる。

一方、中長期の好材料として、米中首脳会談が5月14〜15日に開催されることが正式に確定した。テクノロジーや半導体分野における貿易摩擦が緩和に向かう期待感は、日本の製造装置・半導体セクターにとってポジティブなカタリストとなりうる。

日銀の政策方針については、4月下旬の金融政策決定会合における追加利上げ(0.75%→1.0%)の確率が市場で約50%と見られている。停戦進展→原油安→エネルギー価格低下→消費者物価指数(CPI)の沈静化というシナリオが実現すれば、日銀が利上げを急がない根拠が生まれる。逆に、停戦が成立しないまま原油高が継続し、春闘の5.26%賃上げが物価を押し上げれば、4月前倒し利上げの可能性が高まる。


今日の大局分析

今日の相場を一言で表現するなら「停戦期待相場の試練」だ。3月23日の急落(−3.38%)→24日・25日の連続大幅高(計+4.33%)という激しい値動きを経て、市場は再び現実に向き合い始めている。

相場構造の大局を俯瞰すると、3つの力が交錯していることがわかる。第一の力はホルムズ海峡リスクだ。通常期の97%減という前例のない封鎖水準は、原油価格の大幅な不確実性をもたらしている。停戦合意なら原油は80ドル台前半、決裂なら90ドル超への再急騰が想定される。第二の力は日銀の利上げサイクルだ。2026年に入り0.5%から0.75%へと段階的な利上げを実施してきた日銀が次に1.0%の大台を突破すれば、円安修正と金利上昇が重なり日本株のバリュエーション圧縮につながりうる。第三の力は半導体スーパーサイクルだ。アドバンテストが時価総額で東京エレクトロン(8035)を20年ぶりに逆転したという事実は、AIとHBM(高帯域幅メモリ)需要が日本製造装置セクターの評価軸を塗り替えつつあることを象徴している。

これら3つの力のうち、第三の半導体サイクルのみがホルムズ情勢と独立した構造的成長ドライバーだ。短期的なボラティリティに惑わされず、AI・半導体・医療DXといった中長期テーマへの投資視座を保つことが重要な局面といえる。


銘柄深掘り調査

三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)— 権利取りラストチャンス

本日最大のイベントは、三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)をはじめとする3月期決算銘柄の配当権利付き最終日が明日3月27日であることだ。つまり本日の引けまでに購入すれば期末配当(39円/株)の受取権利が得られる最後の機会となる。

同社の業績は絵に描いたような好調さだ。2026年3月期第3四半期(4〜12月)累計の親会社帰属純利益は前年同期比3.7%増の1兆8,135億円を記録し、通期目標を当初の2兆円から2兆1,000億円へと上方修正した。3四半期終了時点での進捗率は約86%に達しており、通期目標の達成は「ほぼ確実」と見られている。

配当は5期連続増配が続いており、2021年の25円から2026年には74円(年間)へと約3倍に増加した。今回の期末配当は39円で、配当利回りは現在株価(2,417〜2,470円)ベースで2.8〜3.0%となる。

日銀が4月末の会合で0.75%から1.0%への追加利上げを決定した場合、三菱UFJの純金利マージン(NIM)はさらに拡大し、2026年度業績のさらなる上乗せが期待できる。Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)への持分法投資も業績の安定した下支えとなっている。

ファナック(6954)— NVIDIA協業とフィジカルAIの可能性

産業用ロボットおよびNC(数値制御)装置の世界最大手であるファナック(6954)は本日、前日比2.16%高(約5,914円)と上昇し、市場全体の小反落に逆行した。中国向け工作機械・ロボット受注の回復継続を市場が評価している。

最大の投資テーマは、2025年12月に発表したNVIDIA(エヌビディア)との「フィジカルAI」分野における協業だ。フィジカルAIとは、カメラやセンサーを通じて物理世界を認識し、人間と同一空間で自律的に作業できるロボットを実現する技術で、ファナックが長年培ってきたFA(ファクトリーオートメーション)の知見とNVIDIAのAIコンピューティング能力が組み合わさる。この協業発表直後には株価が9%超急騰し、2026年2月26日には年初来高値7,175円を記録した。

2026年3月期の通期営業利益は1,759億円(前期比+10.7%・上方修正済み)と増益基調が続く。アナリストの平均目標株価は6,681円(現在値比+12.5%の上昇余地)で、強気買い7人・買い4人・中立10人のコンセンサスだ。自己資本比率89%・実質無借金・現金5,000億円超という強固な財務基盤が長期保有の安心感を支える。明日3月27日は3月期配当の権利付き最終日であるため、配当取り目的の実需買いも加わる。

中外製薬(4519)— 急落後の自律反発局面

中外製薬(4519)は本日8,451円(前日比−0.13%)とほぼ横ばいで推移した。3月22日に新薬候補「GYM329(emugrobart)」の脊髄性筋萎縮症(SMA)・顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)向け開発中止を開示し、9,318円から7,947円へと−14.7%急落した後、自律反発が継続している局面だ。

パイプライン(開発中新薬)の一部が消えたことは確かだが、2025年12月期(本決算)では9期連続増益・過去最高益(Core当期利益4,510億円・+13.6%)を達成しており、ロシュとの協業体制・グローバルパイプラインは健在だ。今期(2026年12月期)もCore当期利益4,850億円(+7.5%)が見込まれており、10期連続増益が視野に入る。

アナリストの平均目標株価は9,823円(現在値比+16.3%の上昇余地)で、急落後の現水準は中長期投資家にとっての一定の下押し後評価の局面として位置づけられる。ホルムズ停戦リスクや日銀利上げの影響を受けにくいディフェンシブ特性が、不確実性の高い現在の市場環境での保有価値を高める。

ソフトバンクグループ(9984)— NAVディスカウントが示す割安感

ソフトバンクグループ(9984)は3月26日時点で株価3,822円(前日比の詳細は引け後確認が必要だが、地合い小反落の中でほぼ横ばい圏)。時価総額は約22.7兆円であるのに対し、ARM(アーム)株式を中心とした純資産価値(NAV)は32.4兆円と試算されており、約30%のNAVディスカウント(割安状態)が継続している。

2026年3月期第3四半期(4〜12月)の親会社帰属純利益は前年同期比399%増の3兆1,727億円と5期ぶりの過去最高を更新した。主因はOpenAIへの出資に伴う大幅な投資利益だが、ARMのAIサーバー向け半導体設計での急成長も貢献している。さらに7,000億円規模のOpenAI追加出資を検討・発表済みであり、AIインフラ時代の覇権争いに対して積極的に打って出ている。

ただし懸念点もある。純有利子負債が約4兆円に及ぶ高レバレッジ体質は、日銀の利上げサイクルで財務コストが増大するリスクをはらむ。また円高進行(日銀利上げ→円高)は海外資産であるARMのNAVを円建てで圧縮する効果があり、注意が必要だ。


リスクシナリオ

第一シナリオ「停戦決裂・原油再急騰」(確率40%・影響大): イランが米国の交渉姿勢を「不誠実」と断じ3月28日を過ぎても合意が成立しない場合、原油先物は90ドルを超えて再急騰し、日経平均は51,000〜52,000円台への急落が想定される。特に週明け3月30日(月曜)の窓開け下落リスクが高く、週末前のポジション整理が急務となる。

第二シナリオ「日銀4月サプライズ利上げ」(確率30%・影響中): 停戦進展による原油安と春闘5.26%の賃上げが重なり、4月末の金融政策決定会合で0.75%から1.0%への利上げが決定された場合、ドル円は155〜157円台への急速な円高進行が見込まれる。輸出依存度の高いソニーグループ(6758)・ファナック等への下落圧力が強まる。

第三シナリオ「160円超え・政府・日銀介入」(確率25%・影響中): 停戦が成立しないままドル円が160円台に乗せた場合、財務省・日銀による口先介入から実弾介入への移行が現実的になる。前回介入局面(2022年・2024年)と同様に円が数円単位で急騰し、輸出関連株が全面安となる局面が訪れる可能性がある。


まとめと今後の注目点

本日の日本株市場は、前日の大幅高の翌日に迎えた「試練の小反落」だった。53,600円台を維持したことは底堅さを示すが、停戦期限3月28日(土)を控えた週末前の手仕舞い売りは今後も続く可能性がある。

投資家として今最も重視すべきイベントは3つだ。第一に、3月27日(明日・金曜)が3月期決算銘柄の配当権利付き最終日である点。三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)・ファナック(6954)・エムスリー(2413)など3月期銘柄は本日の引けまでが実質的な権利取りの最終機会となる。第二に、3月28日(土曜)のホルムズ停戦期限が最大のリスクイベントだ。イランの逆提案に対する米国の回答次第で、週明けの相場が大きく動く可能性がある。第三に、ERI Holdings(6083)の明日3月27日の本決算発表にも注目したい。省エネ法施行特需で中間期営業利益が前年同期比+269%という急成長が続いており、本決算の内容確認後に追加投資を検討する余地がある。

中長期視点では、AIと半導体スーパーサイクルへの投資テーマはホルムズ情勢とは独立した構造的潮流だ。短期的なボラティリティを利用した押し目買いの機会を見逃さないよう、引き続き市場を注視していきたい。


本記事はAIが自動生成した市場分析です。投資は自己責任でお願いします。本記事の内容は投資助言ではありません。